気候の変化・寒暖差でお口の不調は起こりやすくなる

こんにちは
山陽小野田市厚狭の
あさ歯科クリニック 院長 宮一雄 です。

 

当院の理念である
「歯科医療でいのちを守る」
のもと、日々診療に励んでいます。

 

 

みなさん暑いですね。

10月の半ばくらいまで30度以上の真夏日を記録しています。でも、さすがに朝夕は少し寒いくらいの気候です。
しかし、15日過ぎると気候が一変し一気に10度近く下がる地域も増えてきます。

 

実は、このように一日の寒暖差や日によっての気温の差が激しい時期は、歯ぐきの腫れなどお口の不調が起こりやすくなることを皆さんはご存じでしょうか?

 

2015年10月、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)予防歯科学分野の森田学教授、竹内倫子助教らの研究グループが、ある興味深い研究発表をしています。

 

 

慢性歯周炎の急性期の発生は気象変化後1〜3日

 

POINT 慢性歯周炎が何らかの原因で急性化すると、歯の周囲の組織破壊が急速に進みます。

森田教授、竹内助教らの研究グループは、岡山大学病院予防歯科を受診している「安定期にある慢性歯周炎患者」延べ2万人を調査し、慢性歯周炎の急性期の発生と気象状態との関連を分析しました。

慢性歯周炎の急性期症状を発症した症例(発症率1.87%)のうち、歯科関連の要因が発症要因とは考えにくいケースに注目。「気圧低下の毎時変化が大きい」、「気温上昇の毎時変化が大きい」といった気象変化があった日の1~3日後に急性期症状を発生しやすいことを突き止めました。

メカニズムは不明ですが、気圧や気温の変化がホルモン分泌や循環器系に影響し、慢性歯周炎の急性期の発生に関与した可能性が考えられます。
慢性歯周炎の急性期の発生は歯周病原細菌の感染と宿主の応答に関係します。本研究では、細菌と宿主に気象変化が影響する可能性を示しています。

 

岡山大学NEWS & RELEASEプレスリリースより引用

 

 

当院でも、定期的に来院されている患者さんで、急に歯茎が腫れたり不調を訴える方が増える時期があることは経験上わかっていました。

 

そこで、患者さんからいろいろとお話を聞いていくうちに

風邪をひいたり体調を崩したために歯ぐきに異変が起こり来院されていたことがわかりました。

 

 

そしてその時だけでなく、そのようなことが一年に何回も起こったので原因を調べていたところ、それが梅雨に入った時期や今回のように気温の変化が激しくなった時と一致していました。
岡山大学の発表でこのことが理論づけられました。

 

 

 

おすすめの対処法

体調の変化で風邪やインフルエンザなどをひきやすい時期は、

歯磨きの前は最初にうがい、特にぶくぶくうがいをして、
お口の中をきれいにしてから歯磨きをしてみてください

さらに、歯ブラシを当てる力加減に注意して、
普段よりも時間をかけて優しく磨いてください。

 

体調が低下すると免疫力や防御力が低下して歯ぐきが弱っていますので、傷つきやすくなっています。そのうえ、お口の中の菌の数は普段より増えていることが多いので、歯ぐきを傷つけたりして腫れやすくなるのです。

 

そして、自分のお口の健康状態を調べるためにも、まめに歯医者さんに行ってお口のケアをしてください。

当院では日々お口のケアのプロである歯科衛生士が皆様のお口の健康を守っています。
お口の健康を通して、皆様が日々健康で毎日を過ごされることを、我々あさ歯科クリニック一同願っております。

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